2004年01月20日

◆今日の一品◆
H製 うちわ
今日も全タウン再配布のみでしたので、ほのぼのタウンの「うちわ」をご紹介します。うちわは漢字で書くと団扇となります。
うちわの起源は古く、中国から伝わったとされていますが、日本ではすでに正倉院などに遺品として残り、万葉集にもうたわれています。うちわは風をおこして涼しくするために用いられるものですが、ほかに太陽の光を防いだり、チリやホコリをさけたり、他方では祭りなどの儀礼的なことにも使われます。また、奈良・平安時代の貴族達の間では、顔をかくしたりする装飾品としても使われました。
江戸時代になると、竹細工や紙漉きが盛んになり、うちわが大量に作られ、広く普及していきました。有名な産地として、四国地方の丸亀、近畿地方の奈良・京都、関東地方の江戸があります。特に、江戸を中心とした「江戸うちわ」は、浮世絵や木版摺りの技術を取り入れて、歌舞伎役者の似顔絵や美人画、風景画などを描いた「絵うちわ」として広まりました。絹を貼ったもの、たまご型や楕円形のものなど、様々に発達しました。反故紙(ほごし)や柿渋(かきしぶ)を塗った実用的なうちわに対し、「絵うちわ」は小粋な夏の風物となり、江戸の女性の装飾品のひとつにもなったのです。