2003年02月10日

◆今日の一品◆
D製 トイレ
かわいいピンクのトイレが配布されました。トイレットペーパーの端っこが折ってあるのがニクイです。(笑)
最近はデパート、駅などでも和式と洋式のトイレの2種類が用意されていることが多いですね。あなたは、洋式派ですか?それとも和式派ですか?
世界のトイレ事情は、洋式派(腰掛け式)と和式派(しゃがみ式)に分けられ、この二大方式には宗教が影響しているのだそうです。キリスト教文化圏は、腰掛け式便器が中心であり、腰掛け式としゃがみ式との境界線は地中海だと言う説があります。ヨーロッパは腰掛け式であるのに、地中海より南、アフリカやアラブ諸国はしゃがみ式と言うことが裏付けになっているのです。結論として、腰掛け式としゃがみ式との違いは、キリスト教文化圏とイスラム教文化圏の違いから発生したものとなります。
日本の和式便器はしゃがみ式ですが、金隠しがあるのは日本だけの文化であることを知っていましたか?他の国のしゃがみ式は、単に下に穴があいているだけなのです。では、金隠しのルーツとはなんでしょう?平安時代、貴族の女性が排便する際に十二単を汚さぬよう、樋箱(しのはこ)というおまるの後方に、T字型あるいは柵状の取っ手が取りつけられていました。この取っ手に衣服の長裾をからげて用を足していたのです。しかし、後年になると便器の前後を分別する目印となり、さらに後年、衣服に長裾がなくなると、前を隠すオブジェに転化した、という説があります。別の説として、敵が切り込んできたときに大事なものを守るためだという武士起源説もあり、はっきりしたルーツはわかりませんが、金隠しに長い歴史があるのは間違いないようです。
一方、ヨーロッパに腰掛け式便器が最初に現れたのは、14世紀初めのフランス・フィリップ5世の宮廷だそうです。でも、庶民はしゃがんで用を足していました。腰掛け式が宮廷で用いられたのは、国王が庶民と同じ姿勢で排便をするのを嫌ったからだとか。
さらに、17世紀になると貴族や上流階級にも腰掛け式便器が普及しますが、庶民はまだまだしゃがみスタイル。庶民が腰掛けて用を足すようになったのは、水洗トイレが普及しだした19世紀末のことだそう。そんなわけで、西洋人のトイレも100年前までは和式スタイルだったという話です。